トベラ Pittosporum tobira (Thunb. ex Murray) Aiton (トベラ科 トベラ属)
  トベラの花は4月から6月にかけて、岡山市では5月の後半に咲く。枝の先端に集まって咲き、開きはじめはほぼ白色、やがて薄い黄色を帯びる。雌雄異株であり、雄株の花は数が多い。よい香りがある。花弁は5枚で長さ9〜11mm。雌花は中心に柱頭が3つに分かれた雌しべがあり、周辺には発達の悪い雄しべが5本ある。雄花の中心にも発達の悪い雌しべがあり、周辺の5本の雄しべは7〜8mmで目立つ。
 果実は秋に黒褐色に熟し、やがて3つに裂開する。種子は赤橙色で、透明な粘液質の物質に包まれている。このために指で触るとくっついてしまう。鳥などの体にくっついて散布されるためなのであろうか。食べられるのか、くっつくのかは別として、とにかく鳥散布であるのは間違いないであろう。我が家にも勝手に芽生えたものが大きくなって生け垣に育っている。


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