ハスノハイチゴ Rhubus peltatus (バラ科 キイチゴ属
 ハスノハイチゴは長野・愛知・福井以西の本州・四国・九州の冷温帯などに生育する、やや稀な小型の落葉低木。茎は葉の出るところでジグザグに曲がり、所々に棘がある。葉は名前のとおり特徴があり、卵円形の葉の1/3の位置に葉柄がつく。葉の長さは10〜25cmで、3〜5に浅裂する。葉の表面は無毛で、裏面は脈上に毛があり、棘を散生する。葉柄にも棘が散生する。6月頃に白い花を咲かせ、果実は長楕円形で長さ4〜9cmと大きく、白く熟す。
 生育していた場所は、ブナ林の山道沿いであった。ササの密生する尾根道に点々と生育しており、人が通らなくなると生育地が失われてしまうように思われる。20年ほど前にも同じ場所で生育していたが、廃道に近い状態となっており、生育状況はかなり厳しい状態におもわれた。クマやシカが増えてくれるといいのかも知れませんが・・・
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