ホクチアザミ Saussurea gracilis (キク科 トウヒレン属
 ホクチアザミは愛知県以西の本州・四国・九州に分布する多年草。中国地方では、暖温帯上部から冷温帯の草原に生育する。高さ50cm程度になり、比較的小さなトウヒレン属植物である。葉は茎葉もあるが、根出葉が主で、草丈の低い草原や尾根筋の山道脇などに生育する。花は8月から10月にかけて咲き、総苞は長さ13〜16mm。クモ毛がある。
 最初に名前を聞いたとき、海抜の高い場所に生育するとの印象があったので、北地アザミと記憶してしまったが、毛が多い植物であるので、毛を集めて着火させるための火口に使用するとの意味である。ライターやマッチのない時代、火を起すことは大切な作業であり、火種に利用できる多毛の植物は注目されていたのであろう。
ホクチアザミホクチアザミの生育状況
花の側面:くも毛があるホクチアザミの花

1.ホクチアザミ 2.

種名一覧にもどる / 科名一覧にもどる / 雑学目次にもどる / HPにもどる