アオノツガザクラ Phyllodoce aleutica (ツツジ科 ツガザクラ属
 アオノツガザクラは本州の中部以北・北海道、樺太・アラスカ等に分布する。高山に生育する矮性の常緑低木であり、積雪量が多く、比較的遅くまで雪が残っている雪田の周辺などの緩やかな傾斜地に群落を形成していることが多い。植物体はエゾノツガザクラなどとよく似ており、区別しにくい。和名は花が薄い緑色であり、葉がツガに似ているから。
 袋形の花の出入り口は小さい。内部には雌しべと10本の雄しべがあり、蜜も用意されているのであろう。蜜をいただくためには蝶のように長いストローを差し込むか、狭い壺の口を通らなければならないわけであるが、花弁に穴をあけてちゃっかりとちょうだいしてしまう虫もいるようである。
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