オオバコ Plantago asiatica L.  (オオバコ科 オオバコ属)



 オオバコは日本各地からアジアに分布する多年生草本であり、路傍雑草の代表格である。オオバコは「大葉子」であり、漢名では「車前」という。車のとおるような場所にも生育することに着眼したもので、なるほどと思う。路傍雑草と入っても、やや湿った場所を好み、瀬戸内海気候の岡山では、あぜ道や少し山に入らないとお目にかかれない。果実には粘着性があり、靴などに付着して散布される。
 葉や花茎には踏みつけに適応できる丈夫な維管束が発達している。維管束の周りには丈夫な繊維が取り囲んで維管束を守っているのである。葉を地面に這わせるようにしていることも、踏みつけへの対応であろう。踏みつけが弱い場所では他の草が高く伸びて光を得ることができなくなってしまう。適度な踏みつけによって生き延びることができる植物である。
オオバコの群落オオバコの花序
オオバコの果実踏圧に耐えるオオバコ

 花茎や葉柄の強靱な維管束を利用し、花茎を引っ張り合って相撲を取ったりして遊ぶ。このような遊びも廃れてしまったようである。

(~<~)学生実習をやってみると、学生さんはオオバコがわからない・・・草地がないほどの都会出身者ばかりではないのだが・・・・

1.オオバコ 2.早春のオオバコ


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