ミヤマウズラ Goodyera schlechtendaliana Reichb. fil. ( ラン科 シュスラン属 ) |
ミヤマウズラは、林床に生える小型で常緑の多年草。岡山県南部では比較的普通だが、荒れた二次林にはあまりなく、よく発達したアカマツ林、もしくはごく最近まで立派なアカマツ林だった林分に散見する。地形的には、急傾斜地には分布せず緩傾斜地に生育し、尾根筋の平坦な面に見かけることが多い。 葉は長さ3-6cm、幅2-5cmで、丸っこい印象を受ける。葉の表には白い斑が入っており特徴的で、一度見れば忘れないだろう。ただ、特に日当たりのいい場所などでは、白い班が不明瞭になることもある。根は太く、数が少ない。根は横に伸びて、近くに新しい株をつくるので、何株かまとまって生えることが多い。生長はゆっくりとしているようで、多量の落葉が降り積もると埋もれないかと心配になってしまう。 |
文章・画像:太田 謙
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