ギンゴケ Bryum argenteum (ハリガネゴケ科 ハリガネゴケ属
 ギンゴケは世界各地に分布するコケ植物(蘚類)。都会のアスファルト道路の路傍、コンクリート製ブロックの下部、石垣などに普通に生育している。こんもりと盛り上がった群落を形成する。葉の上半分は葉緑体がなく、水分を含んでいないと光を反射して白銀色となる。このようすがギンゴケの和名となっている。
 コンクリート製ブロックや石垣などではコンクリート面や石の表面に直接生育してやや疎らな群落になるが、微砂が流れてくる場所では、植物体の間に砂をため込み、こんもりとした密な群落を形成する。道路際に生育するギンゴケには、ほこりや砂が飛んでくる。特に降雨時には車の泥はねによって群落には微粒の砂や粘土が供給される。ギンゴケの群落はこのような土壌を植物体の間にため込んで次第に生長する。屋根の上などにも生育するが、概して生長は不良であることが多い。
 乾燥する晴天時には光を反射して乾燥に耐える性質は、ホソバオキナゴケなどと共通する性質である。

種名一覧にもどる / 科名一覧にもどる / 雑学目次にもどる / HPにもどる