キャラボク Taxus cuspidata var. nana (イチイ科 イチイ属) |
キャラボクは本州鳥海山から中国山地の日本海側、主に亜高山帯の風衝地などに点々と生育する常緑の低木。中国地方では亜高山帯に相当する海抜高度の山地は存在しないが、鳥取県の大山(1,711m)、烏ヶ山(1,448m)、広島県の道後山(1,269m)、兵庫県の氷ノ山(1,510m)などの山頂・風衝地に生育している。特に大山の山頂平原には広い群落がある。岡山県では自然分布があるとの情報もあるが、確認されていない。刈り込みにも耐えるので、庭園木として各地に植栽されている。 キャラボクは雌雄異株であ、果実は赤く熟し、果肉(仮種皮)は食べられるが種子は有毒。葉は放射状に付く。変種の関係にあるイチイとの違いは、葉が放射状に付く点と樹形が高木である点である。 |