鳥取砂丘の生きもの
清末忠人・清末幸久

鳥取出版企画室
献本をいただくと、じっくり読ませていただくために出張かばんに入れる。
実は、簡単に読めると思っていたのだが
読み応えがあって結構時間がかかった。
結果的にこの本は、東京岡山間を二往復することになってしまった。

写真は入っているのだが、思いのほか字が多い。
というか、読み飛ばせないので読むのに時間がかかるわけである。
登場する生きものは62種類。
62のエッセーがつづられている。

これらの生きものについて、長い年月、じっくり観察されてきた内容であふれている。
自分のフィールドを持つことの大切さがわかる。
ここまでくるとジェラシーである。

内容的には、もちろん生物学的であるとともに
民俗学的であったり
時系列をたどった歴史学的でもある。
これが博物学と言えよう。

著者の清末忠人氏は鳥取砂丘のことに関しては氏の右に出る人はない。
もう一人の著者である清末幸久氏は1982年度のゼミ生である。
卒業研究のタイトルは「岡山県に於けるタンポポ属の分布と生態」であった。
幸久氏の文章をもう少し読みたかったが御父君の経験と知識にかなうわけもなく
今後の研鑽に期待したい。

岡山県では海岸植物に関してどうしても貧弱な記載となってしまう。
清末一家の本を読み、改めて海岸の植物の画像を引っ張り出す気になった。
整理が付き次第、時々アップしてみようと思う次第。

2015年3月20日 第48回学位記授与式の日にアップ
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