2011年の談話室

Top生物地球システム学科

09/07(水) 台風直撃  カウンター:1,270,113

岡山は13年ぶりの台風直撃であった。
台風12号の中心が上陸したのだが思いのほか強風は吹かず
雨だけが降り続いた。



この画像は、3日の記事を掲載しての帰り、玉柏付近の旭川である。
河原は自動車の練習コースになっているが、完全に水没してしまっている。

岡山は災害が少ない県といわれるが
今回は堤防を越えて水が流れたり、排水できずに内水で床上浸水などの場所もあった。
玉野市は災害救助法の適用を申請しており
現時点での岡山県の被害額は21億円。
死者がでなかったのは何よりであった。

全国的に見ると紀伊半島の被害はひどい。
まるで東日本大震災ではないかと思えるような惨状である。
北海道に至るまで、各地での被害発生。
自然のすごさを改めて感じざるを得ない昨今である。


09/03(土) 北海道  カウンター:1,269,296

今日は台風襲来。
まことにゆっくりしている台風12号。
昨日のほうが風が強い。
心配になって大学にやってきた。
拙宅のある赤磐市山陽では、ほとんど風は吹いていないのだが
山の上のためか、理科大は結構風と雨が強い。
今日の夜に中国地方に再上陸ということらしい。
しかし、次第に風が収まってきているようで
台風も瀬戸内に来るとヨレヨレになっているかもしれない。

さて、本年のお盆休暇
どこで骨休めしようかといくつかの案を検討していたが
景気高揚のために国内にすることにした。
当然東日本ということになるが、東北を通りすごして北海道ということに。
直行便がなくなってしまったので、羽田で乗り次ぐ。
今回の富士山も雲がかかっている。



今回の北海道は、函館→千歳間に的を絞った。
今まで、落ち着いて歩いたことがないからである。
洞爺湖の温泉街を歩いて見ると、ホテルが随分とたくさん閉鎖されていた。
不景気? しかし、すぐに原因がわかった。
ホテルの裏山の樹木が立ち枯れて白骨になっている。
火山の噴火で大きな被害を受けたのであった。

有珠山火山系はたびたび噴火している。
2000年に旅館街のすぐ裏の丘「金比羅山」が噴火した。
ホテルの裏で噴火したことを思い出すのに結構時間がかかってしまった。



有珠山をはさんで、温泉街の反対側に昭和新山がある。
昭和新山の噴火は1943年から。
1977には有珠山が噴火した。
その時には、すでにロープウエーが設置されており
ロープウエーの山頂駅からの眺望が悪くなってしまったとのこと。
いつどこで噴火してもおかしくない状況の中で人々が生活している。
地震・津波・台風・火山の噴火・大雪・大雨
自然災害が普通な日本に生活していることを実感した旅であった。



植物に関しては北限のブナなど楽しかったです。
上の画像は虻田郡ニセコの神仙沼
森林はアカエゾマツとダケカンバ
沼に浮かんでいるのはミツガシワ
ヌマガヤ、ミカヅキグサ、ホロムイスゲなどの生育する湿原があって、美しい。
ミズゴケのないタイプの湿原で、成立要因を調べたいという気がしてきた。

07/23(土) ゴウヤ:キュウリ:アサガオ  カウンター:1,260,359

今年は原発停止で、グリーンカーテンが大流行
これに乗ったわけではないが、我が家にも例年のごとくグリーンカーテンを作っている。
本年は、ゴウヤとキュウリを植えてしまった。
かなりの欲張りである。
それに加え、アサガオの種をもらってしまった。



かくして、2mほどの幅にゴウヤ3本、キュウリ2本、アサガオ多数というグリーンカーテンが出発した。
スタートの時点では、ゴウヤとキュウリは苗だったので互角。
アサガオだけが出遅れていた。
やがて、暑くなるにつれてゴウヤが高さ伸長で勝り、キュウリは広がりで勝る状況になった。
キュウリのほうが葉の緑が色濃く、葉が大きい。
単純に競争すると、ゴウヤは大きな葉で葉柄が長いキュウリに追いまくられてしまう。

キュウリの圧勝か!と思っていたらそうはいかなかった。
一部の葉が元気がなく、しおれてしまった。
病気だな、と思っていると、急に1本枯れてしまった。
キュウリのグリーンカーテンの話をしていると
キュウリはよく病気になるから、と詳しい人に教えてもらったことを思い出した。

アサガオはゴウヤよりも葉は小さく、葉柄は短い。
競争すると一番不利のようだが、生きていけないことはない。
庇まで伸びて花を咲かせてアクセントになっている。

今のところ、キュウリは大幅に被覆面積を減じてしまい
ゴウヤが空いたスペースを占領しつつある。
大型が病気になってしまい
中型の天下となって、小型が隙間で共存しているというスタイルである。

06/25(土) そろそろ梅雨明け?  カウンター:1,254,092

カレンダーから言えば、梅雨の真っ最中という時期なのだが
昨日から前線が北上して梅雨の中休みといった状態になっている。
6月としては観測史上最高という気温となった。

本日は土曜日で、本来ならば講義がない日なのだが水曜日の代講日。
水曜日の講義があり、大学院の生物学特論と学部の生物学実験Uがある。
学生実験では、旭川の河川敷の植生調査。
オオキンケイギクの花が終わって
草刈が行われる直前のフィールドワークである。
熱中症にならないか、ちょっと心配。





酷暑の中、どうやら無事に学生実験は終了。
しかし、岡山の空は大変な交通量。
飛行機雲だらけで
この雲が飛行機雲であることを認識している人は少ないかもしれない。

さて、長年の夢であった生物地球学部・生物地球学科の設置が認められた。
定員増も認められ、1学部1学科、5コースの構成で入学定員100名の体制で出発することになった。
将来的には、更にコースを増設し
更に多くの学生たちにとって魅力ある姿に発展させたいと思っている。

生物地球システム学科のHPは、すでに生物地球学科へと衣替えしています。
一通り、眺めて見てやってください。


06/20 高速千円終了  カウンター:1,252,915

6月19日、折りしも岡山理科大学は本年第1回目のオープンキャンパス。
高校生や引率のお父さん、お母さんでごったかえす中
2005年度のゼミ生がつるんでやってきた。
学長室でお迎えすることになったが
秘書さんは学生と間違えてしまった。
若々しいといえばほめ言葉になるが、さてどうなんだろう?!!!



昨日から高速千円を利用して湯原温泉に行ってきたとのこと。
ものすごいお客さんで深夜でも露天風呂には入れなかったらしい。
ある意味、お祭りですが来週からが恐ろしい状況になるかもしれませんね。

今年も愛媛ミカンのジュースをいただきました。
今年の夏もお世話になります。

ゼミ室に言って見ると、Y君も来ていたらしい。
お菓子だけの残り香でした。
みなさん、ありがとう 懐かしかったし、昨日のことのようです。

来年から生物地球システム学科は総合情報学部から独立し
生物地球学部・生物地球学科となります。
30名の定員増も認められ、100人定員での出発です。
皆さん、遊びに来てください。(上のBIGバーナーをクリック)


06/10 栗林公園  カウンター:1,249,969

5月の学会で高松市に行ってきた。
ホテルの近くに栗林公園があった。
何度か行ったことがあるはず。
動物園があったことは記憶に残っているが
どのような植物が生育している公園なのか、記憶がない。
そこで、あまり時間がなかったが入って見ることにした。

どこを見ても手入れの行き届いた年代物のクロマツ。
わずか1本のクロマツの手入れに苦労している小生にとっては
気の遠くなるほどの本数であった。
しかし、考えて見れば一年に一度の剪定でよいので
広葉樹よりも形を保ちやすいのかもしれない。





庭園の借景となる背山は「紫雲山」というのだそうだ。
この地名から本四連絡線の「紫雲丸」の名が付けられたのであろう。
1955年の5月11日、紫雲丸は霧の中で衝突沈没し
小学生の修学旅行生など168名の死者を出した。
この大きな事故は、瀬戸大橋建設のきっかけとなったという。



この紫雲山は全山見事な松林であったが
現在は尾根筋だけに残っているに過ぎず
しかも松枯れ病の被害は甚大である。
このような被害の現状を見ていると
栗林公園内のマツは防除が行われていることがわかるが
枯れてしまわないか、気が気ではなかろう。

四国の瀬戸内海川には花崗岩地域が広がっている。
この地域の平野は砂地であり、水はけがよい。
丘陵地から平野部、海岸までマツが生育し
「高松」の地名になったのであろう。
建設当時はクリ林があったので栗林公園という名になったそうであるが
現在はなぜだろう?という謎になってしまっている。
このままでいくと、将来はマツがないのになぜ高松?
ということになってしまうのだろうか。


02/26 飛行機雲  カウンター:1,225,714

ウメも咲き始めてずいぶんと暖かくなった。
岡山空港を離着陸する飛行機も、風向きが変わったからか、コースが変わった。
ここ2年ほど、早朝に「速歩+緩走」をやっているが、空気が澄んでいるためか
飛行機の離陸の音が良く聞こえる。

空を気にしていると、飛行機雲が良く残る日とそうでない日がある。
1枚目と2枚目は2月19日の午前10時頃に撮影したもので、たくさんの飛行機雲が見える。
飛行機はほぼ同じコースを飛んでいるのだが
その間に雲が流れ、見たところたくさんの筋が見えることになる。

こんなにたくさんの飛行機が飛んでいることは、
飛行機雲を見ないとわかりにくい。
飛行機雲が気になるのは、衛星画像に影響を与えるからである。
衛星画像を解析する際、画像を縦に、あるいは横に画面を横切る不明瞭な模様。
これが飛行機雲であった。

飛行機雲の問題だけではなく
高度1万メートルの大気汚染も問題になりそうである。







02/09 エンドレス発表会  カウンター:1,223,008




恒例となっている岡山植生研究会 第19回となった。
今回は、3年生の2名が「地域誌研究」の研究テーマで発表を行っている。
地域誌研究は3年生の正式な講義であり
自ら研究を行い、発表して評価を受け
優秀な成績であれば、単位が認められるものである。
今回は、その予行となるものであり
アドバイスを受けて内容を精査し、卒論発表会での発表で審査されることになる。



今回は、地域誌の発表を含め、10題の発表が予定されていた。
内容は植物生態、ウミガメ、花崗岩、ジルコン、考古学など多様である。
しかし、地学と考古学の融合、植物生態学と地学の融合など
生物地球システム学科らしい発表が続いている。



聴衆は発表者を含め40名以上であった。
先生方や卒業生の皆さんを含め、多様でありがたい。
鋭い、遠慮会釈のない質問、意見が続く。
長い発表は1時間以上にもなり、質問・議論を含めると1時間半を超えしまうものも多い。
まさにエンドレス発表会であり、発表者・質問者ともに納得するまでのデスマッチである。
15:30から始まった発表は、プログラムの半分で日にちが変わることになった。



飛び入りの発表3件を含み
すべての発表が終わった時間は朝の五時
13時間半のロングラン
平均で1件1時間以上の納得行くまでの発表であった。



さて、内容としては納得いくものであったが
あまりにも過酷な発表会であった。
昔の波田ゼミでは、数人の発表者に対して日にちが変わる頃まで
納得いくまで発表していたわけだが
多くの参加者があってもその当時の発表スタイルを継承してしまっている。
来年は20回というきりの良い開催となる。
システムを研究会らしいものに成熟させ
徹夜をせずに楽しく充実したものにしたいと考えている。

先輩方、先生方 たくさんの差し入れをありがとうございました。
過酷な発表 徹夜の影響はありませんでしたか?

ところで、大相撲ではありませんが
携帯を洗濯してしまいました。
かなりの方のアドレスが水に流されてしまいました。
必要な方は、メールください。


01/16  冬の空  カウンター:1,218,693

飛行機に乗ることが増えたこともあるが
空の雲を観察する時間が増えた。
ちゃんと勉強していないので雲の種類が正確にはわからないのだが。
もちろん、機上では植生を眺めているわけだが
雲しか見えない事も多い。

環境省の植生図作成業務の中で
衛星画像の植生図への利活用に関する委員会の
委員長をやっていたことがある。
国産衛星ALOS(だいち)で撮影された衛星画像を解析し
植生図の作成に貢献できないかを探るのが委員会の役目。


【岡山→羽田の飛行で見える富士山 南側に雲が発生して新幹線からは見えない?】

ALOSの解像度は2.5m。
航空写真よりも大幅に分解能は低いが
前方と後方を同時に撮影することによって
高精度の地形測量が可能であることは大きな特徴。
さらに、広い範囲を幾度にもわたって撮影できるため
四季の変化に関する情報を得ることができる可能性があった。

つまり、春・夏・秋・冬の画像が得られることにより
新緑や紅葉、そして高木が落葉した後の低木層などの様子
樹高などの情報が得られる可能性があった。

ALOSの周回日数は46日なので
1年間に8回ほど撮影が可能であり
雲があって撮影しても使用はできない日数が半分あったとしても
数年もあれば日本全国の「雲なし画像」が得られると予想されていた。
四季の画像を重ね合わせて解析すれば
常緑か落葉かは容易に判定できるであろうと考えていたわけである。


【冬型の気圧配置で発生する筋状の雲(宮城県上空】

しかし、実現にはかなり困難な現実があった。
雲がない日は非常に少ないのである。
晴れた日でも、空気が澄み切っていることも少なく
飛行機雲で部分的に太陽光の透過度が変わってしまうことも普通。
ALOSの寿命は5年ほどなので
条件の良い画像を四季そろえることは
ほとんど不可能といってもよいのではないかと思える。

精度の高い植生図を作成するためには
地面を歩く現地調査と航空写真の利用がベストであり
衛星からのリモートセンシングは地形図・土地利用図の作成段階で
大きな成果をあげるのであろう。



01/08  今日の富士山  カウンター:1,217,768



新幹線で東京に行くときには、北側の窓際 Eの席に座ることにしている。
パソコンで仕事をしながら往復するので、電源が欲しいという事情もあるのだが
富士山を撮影するのが、趣味といっても良いからである。

富士山がきれいに見える日は多くはない。
ほとんどの場合は見えないと言った方が適切だと思う。
岡山から2時間半ほどすると、気にし始める。
2時間45分で富士山が美しく見える場所に来る。l

高気圧に覆われた日の朝がチャンス
8日は、見えるのではないか・・・・と期待して出発した。
快晴の空にくっきりと富士山の姿が見えた。
こんな姿は数年ぶりと思う。

しかし、それにつけても電線が邪魔になる。
望遠で山頂付近だけを切り取らないと電線だらけになってしまう。
富士山の美しさは、広い裾野にもあるのだが
電線と電柱によって景観は大きく汚されてしまっている。

帰りは雲に覆われ、裾野が確認できただけであった。
美しいものを見るのは、簡単ではない。

01/02  謹賀新年  カウンター:1,214,249


  中国四川省 黄龍の五彩池 (海抜3600m)

新しい年になりました。本年もよろしくお願いいたします。
継続は力にして、リセットできるところは再スタートしてがんばりたいと思います。

山陰では天気予報通りに豪雪となり
国道だけではなくJRも動けなくなるほど。
岡山市にも相当な積雪が、と予報されていましたが
実際には雲ひとつない日本晴れの初日の出となりました。

昔、蒜山研究所に勤務していた時代
正月に帰省しようとし走り始めるとものすごい積雪。
一晩に70cmも積ったとのこと。
峠に向かう頃には車が通過した跡はなくなってしまい
大変な雪の中を広島に向かったことを思い出した。
ちなみに、当時の車はラリー仕様で高い車高と泥地用のタイヤを装着していました。

さて、昨年は生物多様性の一年でしたが
基盤地形が発達的であると、多様性が高くなり
侵食されて衰退的となると、多様性は低下することを知りました。
湿原でも河川でもそうですが、緩やかに堆積が行われるような立地の多様性が高くなります。

上に掲載した黄龍の例はその事例の一つで
カルシウムを多量に含む水が湧出しているわけですが
池の土手は次第に高くなり、地形は成長していきます。
このような発達する地形上には、新しい湿地と古い湿地がモザイク状に存在し
多様な湿地があって、高い多様性を示しています。

一方、侵食が始まると地形は固定化され、
乾燥化が始まって単純な草地あるいは樹林への
道を歩むことになります。

大学にもそのような現象があり
入学定員を減少させると教員の定員も減少し
定年などで退職する教員が居ても新規の教員採用は難しく
メンバーが固定化され、硬直化が発生する可能性があります。

わずかでも入学定員を増加させることができれば
新たな教員枠が発生し、人的な補充が可能となります。
新しい分野と伝統的な分野
ベテランとフレッシュマンからなる「生物多様性」の高い教員集団の構成が可能であるわけです。
持続的な発展の基盤を構築する必要があります。

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