センニチコウ Gomphrena globosa (ヒユ科 センニチコウ属
 センニチコウはセンニチソウとも呼ばれる栽培植物。原産地は熱帯アメリカから南アジアであり、夏の暑い季節にかわいい花を咲かせてくれる。花期は長く、ドライフラワーにしても花の色が落ちにくいので、千日紅との名前が付いた。直射日光の下で撮影すると、明るい紅色がハレーションをおこしてしまう。黄色い花ではよくある現象であるが、紅色の花でのハレーションははじめての経験である。夏の強い日射しを反射するのであろう。
 鮮やかな紅色の花弁のように見えるものは、小苞である。その間に花がわずかにのぞいている。5弁の白い花が開くと、黄色い雄しべが5本でてくる。その後雌しべが伸びてくる。雄性先熟である。花弁は役割を終えると脱落してしまうことが多いが、苞や萼が花弁状になっている植物では花が終わっても脱落せず、長期にわたって美しいままであることがある。センニチコウもそのような例であり、花が終わっても小苞がそのまま残り、ドライフラワーにも使われる。ヒユ科の植物とは思いつきにくいが、花穂が長く伸びないノゲイトウと思えばよいのかもしれない。
センニチコウセンニチコウの花序
小苞の間から出る花センニチコウの葉
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