ハリツルマサキ Gymnosporia diversifolia (ニシキギ科 ハリツルマサキ属) |
隆起サンゴ礁の露岩地、岩陰にへばりついて低木が生育していた。冬季に出会ったときには小さな赤い果実を稔らせており、秋には花を咲かせていた。花はマサキに似ており、ニシキギ科、ハリツルマサキであった。ハリツルマサキは奄美大島以南の琉球列島、台湾、中国、フィリピン、マレーシア、タイ、ベトナムなどに分布する。
海岸の風衝地に生育している場合には匍匐しているが、風あたりの少ない場所に生育していると少し立ち上がるがやがて垂れ下がり、茎は弱々しくて寄りかかるタイプの半ツル植物。検索すると、1〜3mの潅木あるいは低木との記載もあり、風の弱い環境では立ち上がることもあるのであろう。 葉の長さは1〜3cm。厚くて強い風に耐える丈夫さが感じられる。若い長枝につく葉は互生し、古い茎では短枝を形成して同じ場所から数枚の葉を出すので束生するように見える。若い長枝に付く葉の腋に目立たない小さな棘がある。夏から秋にかけて葉腋に花を咲かせ、果実は冬に赤く熟す。果実の形がハート形に見えるので、盆栽にも仕立てられるとの事。
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