ゴウシュウアリタソウ Chenopodium pumilio (アカザ科 アカザ属
 ゴウシュウアリタソウは名前のとおり、豪州(オーストラリア)原産の一年生帰化植物。荒地や路傍・畑地の雑草として生育する。北海道から九州に帰化が報告されているらしいが、関東地方では畑地雑草として猛威をふるいつつあるとの報告がある。茎は根元から分かれて斜上するか地面を這う。茎や葉の裏面には黄色い腺体があり、悪臭がある。葉は大きな鋸歯が3〜4対あり、長さ3cmほど。表面には毛が散生し、裏面脈上には多細胞の毛が多い。花は葉腋に密集して付く。
 ゴウシュウアリタソウは1933年に兵庫県で初認されたが、岡山ではまだ見ないように思う(少なくとも広がってはいない)。除草剤の種類によっては耐性があるようで、畑が多い関東地方では強害雑草として問題になりつつある。画像のものは埼玉県熊谷市の荒地に生育していたもの。撮影した画像を拡大してみると、裏面にはたくさんのアブラムシが付いていた。拡大の防止には、彼らのがんばりが必要なのかもしれない。
ゴウシュウアリタソウ(表面)ゴウシュウアリタソウ(裏面)
生育状況:根元から枝分かれし、匍匐している裏面拡大;葉の裏面一面に小さな黄色い腺体が分布


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