ツルマンネングサ Sedum sarmentosum  (ベンケイソウ科 マンネングサ属
 昔、ワイルドフラワーで緑化した法面は予告通り失敗して雑草の生育する法面に戻っている。植栽されたほとんどの植物は消滅したが、ツルマンネングサだけがわずかに生き残っている。コンクリートの法枠などの他の植物が侵入できない場所で茎を伸ばしてぶら下がっている。ツルマンネングサの葉は多肉質であり、乾燥に対して強いように思うが、生育地は常に湿っている立地であった。

 匍匐枝はほとんど枝分かれしないが、秋から冬季に葉腋からムカゴが形成され、これが分離するなどして無性的に繁殖する。花は5月から6月に咲き、匍匐茎の先端が立ち上がって花序を形成する。花序を形成する茎の葉は細長い。花序は中心部で3つに分かれ、さらに2分して6本の枝上にたくさんの黄色い花を咲かせる。花弁は5枚、雄しべは10本。原産地は中国、朝鮮とのこと、屋上緑化やワイルドフラワーによる緑化などで広がった。
ツルマンネングサ Sedum sarmentosum
花序は中心部で3つに分かれ、さらに2つに分かれるツルマンネングサの花序
ツルマンネングサ Sedum sarmentosum垂れ下がるツルマンネングサ
ツルマンネングサの匍匐茎花茎の葉
冬季のむかごツルマンネングサのムカゴ
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