ヒメオトギリ Sarothra japonica (オトギリソウ科 ヒメオトギリ属
 ヒメオトギリは千葉県以西の日本各地、アジア、オーストラリア、ニュージーランドなどに広く分布する一年草。沼沢地、放棄水田、山道沿いの小湿地などに生育する。軟弱な草で、小さい場合には自立するが、生育がよい場合には高さ40cmほどになって、他の植物に寄り添って生育する。しかし、茎は思いの外強靱で、細いものの引っ張ってもなかなか切れない。茎の断面は四角で、根本から分岐するか、生育がよくない場合には分岐しない。茎は中部ではほとんど分岐せず、頂部で花を付ける部分で分岐する。花弁の長さは3mmほどで小さく、雄しべの数は10〜20。葉には明点があるが、透かしてみても肉眼ではわかりにくい。ルーペが必要である。
 特に春の段階では同属のコケオトギリと区別しにくい。コケオトギリはより小さいが、葉が丸くて小さく、根元から多数分岐する。
ヒメオトギリの花ヒメオトギリの葉と茎
ヒメオトギリの葉と茎ヒメオトギリの葉(裏面)透かしてみた葉(明点があるがわかりにくい)
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