アリノトウグサ Haloragis micrantha (アリノトウグサ科 アリノトウグサ属)
アリノトウグサは北海道から南西諸島、東南アジアに広く分布する小型の多年生草本。草丈は花序を含めて高さ20cmほどで、7月から9月に小さな黄褐色の花を付ける。この小さな花を茎にアリが登っている状態に例え、アリノトウグサの名がついた。
最初にアリノトウグサに出会ったのは痩せたアカマツ林の尾根道であった。次に出会ったのは湿原である。乾燥と過湿、両極端の生育立地であるが、共通点は強い日照である。生育に強い日照を要求し、水分消費量の少ない植物は湿原も生育する資格がある。