ハナヌスビトハギ Desmodium elegans DC. (マメ科 ヌスビトハギ属
 ハナヌスビトハギはアフガニスタンからヒマラヤ・中国中部原産の帰化植物。この仲間としては珍しく、木本である。落葉性か常緑かについては情報がないが、恐らく落葉であろう。大正時代から園芸種として導入されたとのことであるが、帰化が確認されたのは1990年代。新しい帰化植物である。
 岡山県自然保護センターの植え込みに混じって、10月の終わり頃にもかかわらず美しい花を咲かせているマメ科の植物を見つけた。なじみのない形の花であった。聞けばハナヌスビトハギとのこと。植栽木に混じって持ち込まれたものと思われる。
 高さ2.5mほどに生長する木本とのことであるが、ハギ類のように、半木本といった感じの枝ぶりである。葉は3小葉からなり、頂小葉はひし形あるいは広楕円形。両面に柔毛があるが、裏面には密生している。花期は6月から10月。房状の花序を形成し、花の色はピンクから赤紫とのこと。出会った個体は赤紫色であった。花の長さは10〜20mm。残念ながら果実は稔っていなかった。1本だけしかないので、種子が稔らなかったのかもしれない。
ハナヌスビトハギの花序ハナヌスビトハギの葉
花の拡大裏面拡大;両面有毛だが、裏面には密生


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