イタチハギ Amorpha fruticosa (マメ科 イタチハギ属)
 イタチハギは北米・メキシコ原産の落葉低木。マメ科の窒素固定能力に着目され、治山回復や工事で発生した法面(のりめん)などの緑化に植栽されている。法面の樹林化が奨励され一時流行したが、その後郷土種の利用が奨励されたこともあって、最近はやや少なくなったように思われる。高さ数mに生長する。羽状複葉であり、小葉は5〜10対。5月の終わり頃から6月にかけ、暗紫色の花序を形成するが、遠目にはほとんど黒褐色にみえることから、クロバナエンジュの別名もある。
 荒れ地には野化していることがあるが、比較的おとなしく、ハリエンジュほどは問題を引き起こさないのではないかと思うが、安易な外来樹種による緑化は考え物である。高さ数mになり、直立する力が弱いので、狭い山間の道路などでは幅員が狭くなり、交通の障害になることもある。
イタチハギイタチハギの花序
イタチハギの花イタチハギの生育によって幅員が狭くなった道路
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