ナハキハギ Dendrolobium umbellatum (マメ科 ナハキハギ属) |
台風の影響が残る中、「このきなんの」の林所長にナハキハギの花が咲いているということで、生育地に案内していただいた。ナハは那覇で、那覇の地名が付いている珍しい木とのことであった。キハギは「黄萩」?「木萩?」と思いつつ現地に達すると花の色は白であり、「那覇木萩」であった。
生育地のガーナーの森は何の変哲もなり住宅地と駐車場の間の丘。元々は小さな島で、周囲が埋め立てられたので陸の中の丘になったとの事。ナハキハギは海岸に点々と生育する低木〜小高木。沖縄島以南の琉球列島に点々と稀に生育し、沖縄島は北限だそうで、珍しい植物を紹介していただいた。低木性としては幹は太くて直径10cmほどになり、、群生して力強さを感じる。波打ち際と内陸側の森林の間で潮風の影響を受けつつもそれほど樹高が高くならない森との境界部分で生育するのであろう。このような立地は広くは無く、また永続的ではないことが生育数が少ない原因の1つであろう。 果実は小さなマメで、この画像は10月23日、花も実もある状況であり、熱帯系の植物らしい。 英語のサイトで検索してみると、東アフリカ、マダカスカル、インド、スリランカ、マレーシア、タイ、中国、台湾などに分布し、海岸・湖岸や森林の縁、川の土手、サバンナ、二次林や崖に生育するなどの記載がある。必ずしも海岸に生育するとは限らないようで、空中窒素の固定能力を活かして痩せ地・荒地に生育するのであろう。 葉は3枚の小葉からなる複葉で、頂小葉は5〜8cm。裏面から見ると支脈が平行線となってよく目立つ。裏面には綿毛状の毛がある。
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