オノニス・スピノサ(ハリモクシュ) Ononis spinosa (マメ科 ハリモクシュ属) |
牛や鹿などの大型草食獣が生息する地域では、様々な植物が刺で武装している。考えてみれば、マメ科植物もアカシア類やジャケツイバラなど刺で武装している植物も多く、刺を持っている草本があってもおかしくはない。しかし、日本に生育しているマメ科草本であって、刺を持っている植物を知らないので、スイスの海抜1000m程度の牧草地でであったときには「おまえさんまで刺を!」と少々びっくりした。目立たないものの、葉を付けた刺を持っている。枝が変化したものであろう。ヨーロッパ全域に生育し、アジアにも分布するとの事。ヨーロッパでは海抜1800mまで、石灰岩地のやや乾燥したやせ地に多いとの記載アリ。花は4月から9月に咲き、桃色から薄い紫色で6〜20mmの長さ。 英名は spiny restharrow。中国名は針苜蓿(ハリモクシュク)。漢方薬に用いられるようで、肌荒れにも効果ありとして化粧品にオノニスエキスとして使われるそうである。 |
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