ヤブマメ Amphicarpaea edgeworthii var japonica (マメ科 ヤブマメ属
 ヤブマメは北海道から九州、朝鮮から中国に見られるツル性の一年生草本。林縁や草原などに生育する。夏から秋にかけて花を咲かせ、実をつけるが、地中にも閉鎖花を付ける。茎の一部から地中に枝が伸び、土の中で果実を稔らせる。この果実の中には種子は1つしかなく、地上部に形成される種子よりも大きい。地上部の種子は有性生殖であるので多様な性質を持っており、新たな場所へと散布されることを期待している。地下に形成した種子は、単為生殖であるので自らと同じ遺伝子を持っており、まずは来年への存続を確保するという戦略である。このような戦略は、来年もヤブマメが生育可能な立地条件であることがかなりの確度で予想される場合に成り立つ。ヤブマメの生育地は、そのような、来年も一年性のツル植物が生育可能な立地である。
ヤブマメ Amphicarpaea edgeworthii var japonica
ヤブマメ Amphicarpaea edgeworthii var japonica下から見た花
上から見た花ヤブマメの花(難波靖司氏提供)
ヤブマメの葉葉の裏面
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