コウシュンカズラ Tristellateia australasiae (キントラノオ科 コウシュンカズラ属) |
那覇の末吉公園、落ち着いた黄色の花を咲かせているツル植物が生育していた、というより植栽されていたというのが本当の状況なのであろう。園芸品種っぽいと思ったのでサッと撮影しておいたのだが、大川・林(2016)によると沖縄島では「ごく稀」との記載があり、もっとジックリ観察しておくべきであったと後悔である。 コウシュンカズラは「恒春葛」だそうで、亜熱帯らしく、常春を感じさせるとのイメージであろうか。ここに掲載した画像は7、8、10月のものが混ざっており、花期が長いことに由来するのであれば、名前にふさわしい。花期は4月から12月と記載したサイトもある。 本来はマングローブ林の中や海岸に生育するという。葉は潮風にも強そうである。園芸品が販売されていることなどによって混乱があるようだが、学名で画像検索してみると、常緑のツル性であって、花序はノボリフジ型で、咲いた直後の雄しべは黄色、やがて赤くなり、花弁はスコップ型というのが共通的な形質のようだ。 日本における分布は沖縄県以南だが学名の示すようにオーストラリア、東南アジアなどに分布する。英語名はMaiden's jealousy、Vining milkweed。おとめのジェラシー、ミルクのでるツル植物などの訳になりそうだが、ニュアンスは不明。 |