ローゼル Hibiscus sabdarifa (アオイ科 フヨウ属
 散歩の途中、モモ畑の中にアオイ科の花が見えた。花の大きさはワタと同じくらい、直径4cmほどであろうか。草丈は高さ1.5mを超えていたのであろうが、すべて倒伏していた。茎の下部の葉は5中裂し、中部の葉は3中裂、花の咲く上部の葉は単葉となっている。葉は丈夫そうで、両面無毛と思われる。花は、おそらく8月から咲き始め、10月の中ごろでほとんど終わりであるように思えた。花弁はクリーム色で中心は鮮やかな赤色。葉は下部の葉は9月の段階で赤くなり始めていた。さて、最大の特徴は暗赤色の果実である。この赤色の部分は顎であり、花後も残って生長し、果実を包んでいる。
 調べてみると、ローゼル roselle と呼ばれる植物であり、ハイビスカス・ティーなどのようにハーブティーとして使われる植物だそうで、さまざまな栄養分を含んでおり、美しい赤色の飲料ができるそうです。原産地はエジプト、1年草。暑さには強い植物のようで、10月の声を聞くと花を開く力が急速に低下してくるのは、オクラなどと同じ。
ローゼル Hibiscus sabdarifaローゼル Hibiscus sabdarifa
ローゼルの花(後姿) 顎がよく目立つ花の中心部拡大
下部の葉(3〜5裂)上部の葉
稔った果実
顎に覆われている果実額を取り除いた果実
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