ベンジャミン Ficus benjamina (クワ科 イチジク属
 端正な葉を持つ観葉植物。原産地はインドから東南アジアとのこと。耐寒性は低いのでは、と思っていたが北海道は礼文島のペンションで見事に育っているのを見ると、そこそこの耐寒性があると思える。
 葉は長さ8cm前後。最初はイチジクの仲間とは思えなかったが剪定すると切り口から乳液があふれ出て床を汚してしまった。その気で眺めると、先端の芽は尖った托葉で包まれており、イヌビワなどの頂芽との共通性が見える。
 シダレガジュマルという別名があることでわかるように、茎は細くてしなやか。数本をバンドで束ねておくと、簡単に癒合してしまう。気根を出したがっている兆候はあるが、あまり伸ばさない。大きく生長すると気根を出すとの記述もあり、若い間はあまり出さないのかもしれない。
 当然、発根しやすいと気楽に挿し木してみたが、水揚げが悪いのか活着しなかった。リターンマッチでは、ミズゴケを巻き付けて発根させる取り木を実施した。もちろん成功したが、簡単に発根するというイメージではなかった。この仲間は絞め殺しの木であることが多いが、本種はそれほど強い性質を持っていないのかもしれない。
ベンジャミン Ficus benjamina
ベンジャミンの葉葉の裏面
尖った頂芽ベンジャミンの果実
癒着した茎;短い気根が出ている取り木の様子
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