ブーゲンビリア Bougainvillea glabra (オシロイバナ科 ブーゲンビリア属
 南国では色鮮やかな花が多い。ブーゲンビリアもその1つで、壁面や生垣などに植栽され、年中庭を彩っている。原産地は中央アメリカから南アメリカにかけての地域。常緑のツル植物だが、巻きつくことはなく、寄りかかって生育するタイプ。
 花は淡黄色で3枚の苞葉の中心に咲く。花を取り巻く苞葉は光合成色素を持たず、花弁の役割を演じている。苞葉は花ではないので、個々の花が役割を終えて散ってしまった後も美しい状態を維持する。年中花を咲かせることができる熱帯では、それぞれの花は小さくし、花の存在場所を苞葉によって示すことによって資源を節約しているのではないかと思う。逆に言えば、いつも花を咲かせていないと、訪花昆虫にとっては裏切り行為になってしまう。
 和名はイカダカズラ。イカダは筏なのであろうが、どこがイカダなのであろうか? 苞葉ごと切り取って水に浮かべると、ハナイカダなどのように、小さな花がイカダに乗っている人に見えるということではないか、と思うがどうでしょう。
ブーゲンビリア Bougainvillea glabra
赤い花弁状のものは苞葉中心にある花
花の拡大裏から見た苞葉
葉葉裏面の拡大
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