カタバミ Oxalis corniculata (カタバミ科 カタバミ属)



 カタバミは熱帯から温帯に広く分布する多年生草本。庭や畑の雑草としてお馴染みであり、やっかいな植物の1つである。地下部には地上の茎の割には太い根があり、草むしりしてもこの根が残っていてしつこく再生してくる。茎は地上を這い、所々から根を出して広がっていく。葉は柔らかく、シュウ酸を含んでおり、酸っぱい。夜は葉を閉じる、日周運動を行う。葉の色は緑色のものが多いが、緑紫色のものから赤紫色のものまである。緑紫色のものをウスアカカタバミ、赤紫色のものをアカカタバミと区別したこともある。
 花は春から秋まで次々と咲かせ、種子を付けて繁殖する。果実ははじけ、種子を自力で散布する。近寄ってみると結構かわいい花であるが、草取り時の苦労を知っている人には憎らしい花であろう。
 和名は傍食だそうで、葉の一部が欠けているためにだそうで、部分的に食べられたという意味なのであろうか。ハートマークが3つ集まったような葉の形であり、毛虫に食べられてしまったというイメージではない。幾何学的な要素を持った葉の形は、家紋によく使われている。
カタバミカタバミ
カタバミ

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