ボタン Paeonia suffruticosa (ボタン科 ボタン属)
 ボタンは中国北西部原産の栽培植物で、日本には700年代に薬用植物として渡来したといわれ、その後園芸品種が多数作出された。花の色は紅から白色まで多様であり、黄色を帯びるものもある。花弁は多数あり、先端が不規則に切れ込む。雄しべも多数。中国では好まれる植物の1つであり、台湾の国花となっている。
 露地植えにしておくと花は5月頃に咲くが、加温して成長し始めたものを露地に移植してもそのままゆっくりと成長して花を咲かせる。元来が寒冷地に生育する植物であるので、低温に対しても強い抵抗力を持っているのであろう。雪囲いを施して、冬の庭園で咲かせているのを時折見ることができる。温暖な地方よりも寒冷な地域で良く育つ。土壌は排水がよいことが必要で、平地に植栽する場合には、周囲より盛り上げて花壇を作ってやると良い。
 本来は低木であり、高さ1.5m程になる。繁殖は主に接ぎ木である。市販されているものの多くはシャクヤクに接ぎ木されたものであり、あまり大きく成長しないので、鉢植えに適している。ボタン台に接ぎ木されたものは比較的高価であり、鉢植えには適さないが、地植えすると大きく成長して株になり、見事である。
大きな株に成長したボタン雪囲いで育てる寒牡丹(1/15)
ボタンボタン


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