キンキエンゴサク Corydalis lineariloba var. papillingera 
 4月の終わり頃から5月のはじめにかけて、ブナの葉が展開し始める頃、谷筋のやや湿潤地に小さな薄紅紫色の清楚な花が咲く。4月のはじめにはまだ残雪があったのではないかと思えるような環境である。春に花咲く早春植物の1つであり、6月には夏草に覆われてしまうのであろう。葉は繊細で美しく、3〜4回の3出複葉で全体の長さは10cmにも達しないのではないかと思う。花は15〜25mmで水平からやや下向きに咲く。ヤマエンゴサクとよく似ているが、苞葉の鋸歯が鋸の歯状であることでく別される。分布は関東地方から近畿地方のブナ林域が中心。岡山県では準絶滅危惧種に指定されている。
キンキエンゴサク Corydalis lineariloba var. papillingeraキンキエンゴサク Corydalis lineariloba var. papillingera
キンキエンゴサクの花正面から見た花
苞葉は櫛歯状キンキエンゴサクの葉
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