ヤマエンゴサク Corydalis lineariloba (ケシ科 キケマン属) |
ヤマエンゴサクは本州から九州に分布する多年草で、おそらく暖温帯域上部の夏緑広葉樹林の林床に生育する。地形的には底の広い谷であり、高木の葉の展開や夏草の繁茂に伴って夏眠する「春の妖精」の1つ。変種の関係にあるキンキエンゴサクによく似ており、区別しにくい。托葉は両者ともノコギリ状に切れ込むが、切れ込んだ基部が少し膨らむ傾向があるのが区別点の一つではないかと思う。 花は長さ15〜25mmで4〜5月に咲く。色は薄い紫色であり、やや変異があるように思う。花はほぼ同じ方向を向いて咲き、草丈は10cm程度で群生して花を咲かせる様子は美しい。 |
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