ニオイタデ Persicaria viscosa (タデ科 イヌタデ属) |
ニオイタデは河原や沼沢地などの水湿地に生育する一年草。岡山市の百間川では、ヤナギタデやシロバナサクラタデ、サデクサなどとともに生育していた。比較的大きくなる植物で、草丈は1m前後で立ち上がる。水湿環境が悪化しているためか、絶滅危惧植物に指定している県がある。 第一印象は「毛むくじゃら!」であり、茎には長さ4mm前後の長毛が荒く生えている。種の特徴は毛深いこと、香りがあること、花穂が紅色で美しいこと、葉の基部が楔形に次第に狭くなって茎に連なること。 和名の由来は化学的な香りがするとのことだが、鼻の悪い小生にはあまり感じることができなかった。強いて言えば、こすると香る消しゴムがあったが、そのような香りに思えた。乾燥した標本では、香りを感じることができなかった。香りは、長毛の下にある腺毛に由来するのであろうか。小生には香りよりも毛に由来する名前を付けていただいたほうが適切に思えた。 |