マツバボタン Portulaca grandiflora (スベリヒユ科 スベリヒユ属)



 マツバボタンはブラジル原産の園芸種。6月から9月頃まで次々と開花し、乾燥に強く、簡単に挿し木で殖やせることもあって長らく夏の花壇を彩ってきた花であるが、近年は同属のハナスベリヒユや他のハナに取って代わられ、少なくなってしまった。一重のものと八重の品種がある。葉がマツのように細く肉厚であり、花が美しいことから松葉牡丹である。
マツバボタンマツバボタン
 朝日新聞の「花おりおり」を読んで、マツバボタンがスベリヒユと兄弟であることに改めて気づかされた。なるほど・・・果実の出来方、そしてキャップが取れて中から黒い小さな種子がこぼれ落ちる点、花も大きさが異なるものの、よく似ている。文章には、マツバボタンが夜間気孔を開いて二酸化炭素を吸収すると記されてあった。CAM植物である。おそらく、スベリヒユもCAM植物であろう。この仲間がギラギラと輝く夏の太陽の下、楚々と花を開いていることが納得される。

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