ヒルゼンバイカモ Ranunculus nipponicus var. okayamensis
 ヒルゼンバイカモは蒜山梅花藻であり、岡山県の県北、真庭市の蒜山地域を中心とした比較的狭い地域に分布する水草。葉がバイカモよりも長く、8cmに達する点でバイカモとは異なる。水中から花茎を空中に出し、直径1.5cmほどの白い花を咲かせる。底質が小石や砂の清流に生育する。
 蒜山地方では「使い川」と呼ばれる用水路が農家の庭先に流れており、農業用水としてだけではなく、食器洗いなどにも利用されていた。この使い川の所々にはヒルゼンバイカモが生育しているが、水路がコンクリート化されることも多く、減少しつつあるので岡山県では希少種に指定している。ところで、蒜山地方ではヒルゼンバイカモは「うだぜり」と呼ばれ、おひたしや白和えなどに料理され、食卓に上っていた。特に美味とは思わなかったが、野趣豊かな料理である。
ヒルゼンバイカモ Ranunculus nipponicus var. okayamensis
ヒルゼンバイカモの葉
ヒルゼンバイカモの花ヒルゼンバイカモの花
ヒルゼンバイカモの花ヒルゼンバイカモの花
種名一覧科名一覧雑学事典目次Top生物地球システム学科