ニュージーランド・アカエナ Acaena novae-zelandiae (バラ科 アカエナ属
 この見慣れない植物を眺めていると、葉は複葉でバラ科を連想できる。とすると、丸いワレモコウ!と続くわけだが、その印象は、それほど的外れではなかった。アカエナ属の植物は南半球のアンデスに多い植物だそうで、125種ほどあって、やや木質化する多年草が多いそうだ。カタカナで検索してみると、アカエナ・(イルミネス)パープレアという紫色の地被植物が引っかかってくる。ニュージーランド原産との記事もある。
 ここに掲載したアカエナはニュージーランド南島のMt. Cookの麓に咲いていたもので、学名を訳せばニュージーランド・アカエナとなる。ニュージーランドからオーストラリアの原産で、ハワイやカルフォルニアにも帰化しているという。草丈は10cmほどになり、葉の上面は絹毛で覆われており灰色。花は球状であり、夏に咲く。果実が実ると棘状のフックが形成され、服などに引っかかって分布を広げるとのこと。匍匐する茎で群落を広げ、低地や低山では大きな群落を形成する。路傍のひっつき虫ということになるが、元々哺乳類はコウモリしか居なかったわけで、引っ付く相手は鳥だったのかもしれない。だれの体にひっついて分布を広げていたのか気になるところである。
ニュージーランド・アカエナ Acaena novae-zelandiae
開花している頭花稔り始めた頭花
棘状のフック葉
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