カリン Chaenomeles sinensis (バラ科 ボケ属
 カリンは中国原産の落葉小高木。葉は整った形をしており、縁には腺に終わる細鋸歯がある。葉の質はしっかりとしており、秋の紅葉を見ないと落葉とは納得しにくい。私の観察しているカリンの中には、新芽が出る時に葉を落とす個体もある。花は春に咲くが、あまり目立たず、小生は見逃してしまうことが多い。 花の色は桃色系であり、濃淡がある。果実は不斉の楕円形で、西洋ナシのようなものからほぼ球形のものまである。秋、黄色に熟すがそのままでは渋いので果実酒や砂糖漬けなどに加工されるが、近年では収穫されずに放置されてしまうことも多い。玄関などに置いておくと、長い期間よい香りがする。若枝の樹皮は茶褐色で光沢があり、しばしば短枝の先端はとげ状になる。成木の樹皮は斑紋状に剥がれ、サルスベリやリョウブ、カゴノキなどとイメージが重なる。
カリン Chaenomeles sinensis
カリン Chaenomeles sinensis
カリンの花
葉は硬く、常緑的紅葉したカリンの葉
葉の基部;鋸歯の先端は腺となっている葉の中部;鋸歯は小さい葉の裏面
若枝の樹皮成木の樹皮
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