オニシモツケ Filipendula kamtschatica  (バラ科 シモツケソウ属)



 オニシモツケは北海道、本州中部以北に分布し、千島列島、樺太、カムチャッカ半島などにも見られる大形の多年生草本。山地の日当たりの良い湿った草地に群生し、河畔林の林内にもしばしば見られる。草丈は2メートル近くにもなり、大きなシモツケソウであることが和名の由来とされる。葉は、一見単葉に見えるが、実は頂小葉だけが極端に大きい奇数羽状複葉である。頂小葉は円形で径20センチ程度になり、掌状に5中裂してカエデの葉の様である。花期は6〜9月、茎の先に散房状の花序を出し、白色の小さな花を多数咲かせる。花弁は5枚で、おしべが花弁よりも長いため一つ一つの花をよく見ると線香花火の様で可愛らしい。大雪山では、主に山麓で普通に見ることが出来る。
オニシモツケオニシモツケの花序
オニシモツケの花オニシモツケの葉

(画像・文章:森定 伸)

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