ウメ Prunus mumeバラ科 サクラ属



 画像を眺めてみると、まるでお正月・・・・ ウメにウグイス・・・春の到来を知らせる花です。中国原産の樹木で、奈良時代に薬用として導入されたという。元々は「ムメ」と発音されていたようで、これが学名の種小名に採用されている。学名を付けたのは江戸時代に長崎に来ていたシーボルトである。
 ウメの果実は梅干し、梅酒などに利用され、各地で栽培されている。和歌山県の田辺市付近や徳島県などの古生層地帯が栽培の名産地である。果実は酸味が強く、クエン酸・コハク酸・リンゴ酸・酒石酸などの有機酸を含んでおり、風邪や疲労回復などに効果があるという。しかし、イメージとしてはおにぎりや弁当にいれる梅干しであり、防腐効果がある。
ウメウメ
ウメ紅梅
サクラ切る馬鹿、ウメ切らぬ馬鹿
 これはウメとサクラの手入れの仕方を述べた諺である。サクラは夏に花芽を形成するので、それ以降に選定すると次の年には花が咲かない。また、切り口から病原菌が侵入しやすく、剪定すると樹勢が衰えやすい。サクラはできるだけ剪定しないように管理しましょうというわけである。
 ウメはどうであろうか。ウメも花芽を形成するのは夏から秋にかけての期間に違いない。ウメは俗に「飛び枝」と呼ばれる徒長枝が出やすい。この勢いよく延びた枝には花が付きにくいし、これを残しておくと樹高が高くなりすぎて果樹としての手入れが困難になってしまう。剪定にも良く耐えるので、このような言い方になるのであろう。
 ウメの盆栽はあるが、サクラは盆栽にはなりにくい。剪定に耐える性質と花付きの違いである。

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