本学の温室の中に整った複葉の樹木があった。葉の裏面を見ると油点が見える。ミカン科が候補にあがる。ゴシュユであった。ゴシュユは中国原産の小高木。なんとも発音しにくい名前であるが、漢方薬として導入され、漢名の呉茱萸をゴシュユと読むらしい(サンシュユ:山茱萸も発音しにくい)。
ゴシュユは8月に白緑色の花を咲かせ、果実は秋遅く赤色に熟す。5つに分かれた子房は縦に割れ、中から黒色の種子が顔を覗かせる。この段階になると熟した果実の色と光沢のある種子は、サンショウに似ている。芳香健胃薬や利尿薬などに利用されるとの事。 |