ヤブニンジン Osmorhiza aristata (セリ科 ヤブニンジン属
 ヤブニンジンは北海道から九州、朝鮮・中国・シベリア・インドなどに広く分布する多年草。林内から林縁、山道の路傍、竹林などの、適潤地からやや湿った場所に生育する。路傍に生育することが多い。遷移の進んだアラカシ林中にも生育することから、耐陰性は高いものと思われる。
 葉は2回3出複葉で柔らかい。4月から5月、白い花を咲かせるが、小さく数が少ないので目立たない。果実は細長く、列を成して剛毛がある。6月の後半には、果実は黒く熟し、葉も枯れてしまう。葉が枯れても茎だけが残り、種子をつけたままの状態が長いことから、剛毛によって種子が服などに付着して散布される、動物散布ではないかと思う。
ヤブニンジンの花ヤブニンジンの葉
ヤブニンジンの茎葉と若い果実ヤブニンジンの果実

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