カラムシ Boehmeria nivea (イラクサ科 カラムシ属)
カラムシは草丈1.5mになる大形の多年生草本であり、東アジア・東南アジア・南アジアに広く分布する。日本では本州以南の各地に広く分布する。カラムシからは繊維をとり、布などを編んだので、各地に広く分布しているのは人為的な分布であろうと考えられている。和名は茎(カラ)を蒸して繊維をとることからきているという。各地の土手や小川のほとり、草地に群生して群落を形成している。
葉の裏は白色の細毛が密生しており、白銀色である。花期は7月の後半から10月であり、目立たない花序を形成する。
カラムシは人家のほとりの小川のほとりなどに群落を形成していることが多い。河川の堤防にも点々と群落を形成しており、それが等間隔なのである。どうも生育状況がおかしい。堤防を草刈りし、枯れ草を一カ所に集めて焼却処分した場所にカラムシが群落を形成しているのではないかと考えた。先日、見事なカラムシの群落を見つけ、その裏側に回ってみると、まさにゴミ焼き場であった。カラムシは焼却された跡の灰がお好みなのではないかと思う。
(ページの背景はカラムシの葉裏面)