ミヤマイラクサ Laportea macrostachya (イラクサ科 ムカゴイラクサ属
 ミヤマイラクサは北海道・本州・九州、朝鮮・中国に分布する多年草。名前のとおり、やや海抜の高い落葉広葉樹林に生育する。茎は高さ60cm前後、葉は互生で、広卵形、長さ8〜20cmで薄い。鋸歯は葉の先端のものほど大きくなり、先端は尖る。葉の表面には刺毛が散生しており、葉柄や茎にはやや刺毛が多い。雌雄異株で、花は7月から10月。茎の上部の葉腋から出て、雌花序は20〜30cmに伸びてめだつ。
 刺毛の基部にはヒスタミンを含んだ液体があり、触ると刺毛が折れて皮膚に液が付き、少し時間を置いて痛くなる。しかし、東北地方ではゆでて食べるという。また、茎の繊維が強いので、布を織ったともいう。アンデルセンの童話に「白鳥の王子様」というのがあるが、日本でも同じような利用の仕方をしていたわけである。
ミヤマイラクサミヤマイラクサの花序
ミヤマイラクサの葉葉や葉柄の刺毛


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