ラセイタソウ Boehmeria biloba (イラクサ科 カラムシ属) |
ラセイタソウは北海道南部から紀伊半島までの太平洋岸に分布する多年草。海岸の岩場、崖地などに生育する。葉は厚くて強靱で、長さ6〜15cm。広卵状楕円形であるが、形が不揃いで先端が2つあるいは3つに分かれたり、先端が欠落していたりする。葉脈の部分で著しく裏側に突出しており、表面の突出部分には、所々に短い毛がある。裏面は全体に短い白毛が密生している。花序は7月から9月にかけて形成され、葉の間からわずかに頭を出す程度で短い。葉の厚さと丈夫さ、花序の短さなどは海岸の強風に絶えるための適応であろう。 羅背板草:ラセイタとは、強く撚った糸で紡いだ布だそうで、綾織で織り目が見える薄い布。ポルトガル語のラーセタが語源だとの事。江戸時代の渡来で、結構新しい名前ということになる。葉の模様が羅背板を連想させるのであろう。日本固有種らしい。 |
夏の早朝、ラセイタソウの葉の表面には露の水玉がたくさん乗っていた。夜露かもしれないが、他の植物には見られず、夜間にたくさんの水を吸収した結果、葉から出水したのではないかと思えた。葉にたまった塩分を洗い落としているのではないか? ちょっと考えすぎでしょうか・・・。
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