ウワバミソウ Elatostema umbellatum var. majus (イラクサ科 ウワバミソウ属
 ウワバミソウは北海道から九州、中国に分布する多年草。夏緑広葉樹林の谷沿いや渓流脇の斜面・崖地などの湿った場所に生育する。地下茎から高さ30cm前後の茎を立ち上げ、群落を形成することが多い。茎は無毛で水を含んで柔らかく、指で潰すことができる。葉は柔らかく、互生して長さ5〜10cm。表面にはまばらな毛があるが少ないのでほとんど無毛に近い。裏面には脈上に毛が散生する。雌雄異株であり、花は5月から6月に葉腋に咲く。雄花序には柄があるが、雌花序には柄がない。秋になると茎の葉が出ている部分が肥大して無性芽ができ、これが散布されて新しい個体になる。
 ウワバミソウの和名はヘビが出そうな場所に生育しているとの意味で、物騒な名前ではあるが山菜の1つとして愛好家は多い。山菜としてとる際には、適当に間引く程度にするなどの配慮が必要であろう。
ウワバミソウ葉の裏面
葉の付着点に形成された無性芽無性芽の拡大:すでに来年に向けての芽が形成されている。


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