タカネスミレ タカネキスミレ  Viola crassa Makino  ( スミレ科 スミレ属 )
 タカネスミレは高山の荒原に生える多年草。高山に生じる、他の植物が生育困難な砂礫の土地においてまばらに生える。本州中部以北に分布し、樺太や千島列島、朝鮮半島などにもあるとされる。
 全体の形がキバナノコマノツメにやや似ている。キバナノコマノツメに比べると、全体が無毛で、葉はやや厚ぼったくて丈夫な感じになり、脈が目立つ。色は濃い緑色となり赤褐色を帯びることも多い。表面の土砂の移動が激しい立地に生えるので、おそらく根茎は地下深くにあるのだろう。下の画像では、コマクサと共に植被のまばらな群落を形成していた。名前は高嶺黄菫であり、高山に生える黄菫の意味である。
タカネスミレタカネスミレ
タカネスミレタカネスミレ

文章・画像:太田 謙
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