エビヅル Vitis ficifolia (ブドウ科 ブドウ属) |
エビヅルは木本性のツル植物で、落葉。葉は3〜5に浅裂から中裂する。ここに掲載したものは中裂であり、深く葉が3つに分かれているタイプ。若い時には全体的に赤褐色の綿毛が多く、葉の裏や葉柄などには落葉するまで綿毛が残る。特に葉の裏にはビロード状に綿毛が残っているので、同定は比較的容易。果実は食べられるとのこと。雌雄異株。 エビヅルは巻きひげで木に登る。巻きひげは登攀の道具としては、茎で巻きつく方法などに比べて優秀なものであるに違いない。しかし、巻きひげは葉の変形であるので、翌年には枯れてしまうことになる。したがって、巻きひげは一年生草本では有利な手法ではあるが、長期にわたって茎を支えることに関しては、あまり良い方法ではないのかもしれない。エビヅルは木本性のツルではあるが、大きく成長したものが無いのは、このようなことも原因の1つかもしれない。 |
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