リンドウザキカンパニュラ Campanula glomerata (キキョウ科 ホタルブクロ属) |
スイスの草原で、釣鐘型の花を咲かせている花が咲き残っていた。花のイメージは異なるものの、葉はホタルブクロそっくりであった。調べてみると、C. glomerata であり、ヨーロッパからシベリアに広く生育する多年草であった。リンドウザキカンパニュラ あるいは 星咲きカンパニュラの和名が付けられている。花の形としては、リンドウよりも星咲きのほうがふさわしい。花期は6月から8月。根出葉には葉柄があり、茎に付く葉はほとんど葉柄がないか、茎を抱いている。(おそらく)両面に毛があり、裏面脈上には毛が多い。草丈は比較的高くなり、スイスでは里地草原など、比較的草丈が高くなる場所においても生育できる。園芸品種もあり、栽培される。 本種の変種に、九州に生育するヤツシロソウ var. dahurica がある。母種はカムチャッカなどにも生育しているようなので、氷河期に日本にも分布し、その後の温暖化においても九州地方で生き残って変種に分化したことになろう。生育地が北海道ではなくて九州であるので、朝鮮半島経由での伝来ということになる。 |
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