キルシウム・スピノシッシムム Cirsium spinosissimum (キク科 アザミ属
 スイスの海抜2000m前後の高山草原に、花茎上部の葉が白いアザミが群生していた。草丈は50cm程度になり、群生しているのでよく目立った。根出葉は羽状に中裂し、葉縁には鋭い刺針があって質はやや堅い。牛や羊などの大型哺乳類に食べられないよう、刺で武装し、群生している。花茎は1本であり、上部の葉は淡黄色でものすごい刺がある。中心部には数個の頭状花がある。半透明の苞葉が花序を包んで温室状に花を保護・保温している高山植物があるが、そのような働きであるのかは、判断できる状態ではなかった。
 土壌がやや厚く、水分条件の良好な場所に群生しているように思われた。スイスにおける分布は1700〜2800mとのこと。
群生するキスリウム・スピノシッシムム(スイス、海抜約2000m)Cirsium spinosissimum
花茎上部の葉は淡黄色Cirsium spinosissimumの頭花の拡大
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