ハルジオン Erigeron philadelphicus L. (キク科 ムカシヨモギ属
 ハルジオンは北アメリカ原産の帰化植物。北海道から九州に帰化しているとされるが、岡山県の沿岸部では少なかった。関東では普通に見られるし、四国の低地にも生育が見られるので気温というわけではなさそうで、乾燥に弱い傾向があるのかもしれない。

 岡山理科大学の構内では、2005年に開花しているものを初確認した。以後、毎年同じ場所に生育しており、少しずつ個体数が増加している。根の不定芽から発芽して繁茂するということなので、抜いても根が残っていると再生できることになる。一挙に個体数が増加するかと観察しているのだが、12年を経過しても少し増えている程度で、ゆっくり、しかし着実な定着と繁殖である。

 ヒメジョオンが一年草なのに比べ、同じ場所で次第に個体数を増やして群落を形成しやすく、草刈にも強いことになる。花は4月から咲き始め、ヒメジョオンよりも早いのでハルジオンの名前をいただいている。花色は白色のものから桃色のもの、これらの中間まで変異がある。無配生殖を行い、種子でも繁殖する。

 花時にも根生葉が残っている点、花やつぼみが頭を垂れやすい点、茎が中空である点などでヒメジョオンと区別されるが変異が多い。
ハルジオン Erigeron philadelphicus L.
ハルジオンは開花時にも根生葉が残るハルジオンのツボミは頭を垂れる
白い花のハルジオン桃色の花のハルジオン
頭花の側面観ハルジオンの茎は中空
花時にも残る根生葉茎葉の裏面拡大
ハルジオンのロゼットハルジオンのロゼット葉

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