シロタエギク Senecio cineraria (キク科 キオン属
 最近、白い植物が眼について植え込みのアクセントとしてはおもしろいと思っていた。花が咲いてみると、キク科でした。白妙とは、カジノキやコウゾの繊維で作った白い布だそうで、葉の両面に絹毛が密生している様子からの連想であろう。英語名はダスティミラー Dusty miller、粉まみれの製粉屋さん という訳になろうか。英語名には愛らしさを感じるが、和名のほうが美しい。

 なぜ、これほど絹毛をまとっているのであろうか? 光合成には邪魔になるのではないだろうか? 原産地は南ヨーロッパ、地中海沿岸地帯とのこと。常緑の多年草なので、高温・乾燥の夏を乗り越えなければならず、自ら遮光ネットとして寒冷紗をまとっているに違いない。ちなみに、白妙を冠する植物としてシロタエヒマワリがあるが、砂漠もあるテキサス州が原産地とのこと、乾燥気候への適応形のひとつであろう。
ガーデニングで使われるシロタエギク
シロタエギクシロタエギクの葉葉の表面の拡大若い花序
開花した花序開花した花序
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