アサガオ Ipomoea nil (ヒルガオ科 サツマイモ属
 夏の花といえば、まずはアサガオであろう。行灯(あんどん)仕立てで部屋の中に持ち込み、花が開くのを徹夜で観察したりした思い出がある。夏休みの自由研究であったであろうか。大学に入って短日条件で栽培し、双葉の次に花を咲かせなさいという命題をいただいた。努力の結果、数枚の本葉が出た後にツボミができた思いでもある。

 原産地は熱帯アジア、ヒマラヤ山麓とのこと。サツマイモと兄弟分で、サツマイモを品種改良するために花を咲かせるには、アサガオの台にサツマイモを接木するのだそうだ。芋に栄養分を貯蔵せよと地上部が動いても、地下部はその気が無いので溜まった栄養分は花を作る以外に対処法が無い。地下部が地上部を支配しているわけである。

 拙宅の庭でもアサガオは野生状態だが、原野でもアサガオと言ってよいようなものが野化している。昔に比べてすぐに原種に先祖がえりしないような感じがあって、品種的に固定されているのかもしれないと見ている。
野生化したアサガオ
野生化したアサガオ白の系統もあるのでしょうか、これも一応アサガオか

 

 栽培品の花は千差万別。キキョウ咲きの変わり朝顔もあるが、中心部が星型に青いアサガオもあって、これこそ桔梗咲ではないか、と言いたくなる。1年生の植物なので、系統を保存することは至難の業で、大変難しいそうだが変化朝顔の愛好家も少なくない。

 

 
 

 夕方まで咲くアサガオです、との能書きのアサガオがある。さすがに気温の高い盛夏では夕方までもたなかったが、秋口になると夕方にも立派に花が開いている。しかも、花の色が青からピンクに変化する。1つの花で二度楽しめる。
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