ネナシカズラ Cuscuta japonica Choisy (ヒルガオ科 ネナシカズラ属)



 ネナシカズラは草本や低木に巻きつき、寄生する1年生草本。北海道から南西諸島、朝鮮半島から中国・アムールにも分布する。発芽すると近くに生育しているキク科、マメ科、イネ科、バラ科、ブドウ科などの植物に絡みつき、巻きついた場所から寄生根を出して寄主から水分と栄養分を吸収する。茎の直径は2mmほどで、紫色の斑点がある。葉は微小な鱗片状に退化している。

ネナシカズラ

ネナシカズラネナシカズラ
 上の写真は、旭川の河原に生育していたもので、ツル植物のヤブガラシに巻きついていた(2000/10/18)。ヤブガラシもアキニレに巻きついているのであるが、さらにその上からネナシカズラが巻きついている。この近辺ではアレチウリやカナムグラ、ママコノシリヌグイなどが繁茂したツル植物の旺盛な地域であり、安定した河原では、ツル植物同士の競合も大変である。

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